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下を向けない

相変わらず首を下方向へ曲げられない。



 水曜日、デイケアへ行って「今朝からなぜかこうなってしまった」と看護師さんにお話をした。
同時に前日の火曜日、急遽職場へ行ってきたことも伝えた。この事がストレスとなって身体に変調をきたしている可能性があると仰っていた。

 元々ワタクシは肩こり持ちで、ひどくなると頭、目の奥、そして歯まで痛くなるのである。上半身ガチガチになってしまう。
しかし、今回はこれら症状とは少し異なる。肩こりには該当するかもしれぬが、下を向くことができなくなったのはあまり記憶にない。

 これはまだ仕事をしているときの話である。ワタクシは自分の担当の職務を遂行していた。それも真っ只中である。昼休み、急に背中と肩に痛みが走った。呼吸するのも苦しかったほどである。そういえば、あの時はやや前傾姿勢でないと辛くて仕方なかった。
 その日は手持ちの薬を服用し、なんとか職務をこなしたのであるが、翌日は更に悪化した。午前中で仕事はある程度形になり、しばしの余裕ができた。よって、その日は午後から急遽休みを取り、近所にある病院の整形外科で診察をしてもらったのだった。先生曰く「これは神経痛だねえ。痛み止めと貼り薬を出しておくので使ってみてください。数日で良くなるでしょう」との話であった。
 その見立てとは裏腹に、薬は効かず、寝ようと横になると更に痛みが増すのであった。激痛と呼吸の苦しさ。やむなく座椅子で一晩を明かしたのであるが、当然ろくに眠れず痛みは増すばかりであった。
朝、職場へ状況を連絡、当時ワタクシが抱えていた仕事も、もう一日猶予があるため休ませて欲しいと伝え、再度同じ病院へ行ったのであった。

 さすがに二日続けて、しかも同じ症状で訪れたので病院側も気を利かせてくれたのだろう。思ったより早く呼んでくれた。それでも辛かった。ここまで辛いと何も考えられない。音楽を聴いて気を紛らわそうなんて余裕すらない。ひたすらしかめっ面をし、痛みに耐えるだけであった。
 前日は痛み止めと貼り薬だけだったのだが、今回は筋弛緩剤が加わった。ちなみに前日の医師とは別の医師である。個人病院ではないので担当は日替わりなのである。
 薬局では薬剤師の方に「この薬でも痛みが引かないのはにわかに信じがたい」とのニュアンスの話をされた記憶がある。それとて実際に痛みはほとんど引かなかった。
 しかし仕事をこれ以上休むわけにもいかず、翌日からは痛みに耐えながら出勤し、どうにかその週の仕事を一通り終えたのであった。冬場であったため厚着してマフラーを巻いたり使い捨てカイロなどで完全防備していた。

 その週末、ワタクシは今通っている運動療法の先生の所へ個人セッションを受けに行く予定であった。しかし、この痛みを抱え運動療法(ストレッチやヨガの要素を含んでいる)を受ける事に不安を感じた。万が一もっとひどくなってしまったら仕事に行けなくなってしまうからである。一通り終わったとはいえ、完了したわけではない。完了までにはまだまだやらねばならぬ事があったのである。仕事内容を把握しているのはワタクシ一人であり、投げ出すわけにはいかない。今考えても不思議に思うほど限界に近い、或いは超えた状況だったと思う。余裕などまるで無かった。

 そこで運動療法の先生へ連絡をした。状況を説明しセッションは延期した方が良いかを確認したかったのである。ところが先生は意外にも「来ることができるのであれば試してみた方が好結果となるのでは?、少なくとも悪くはならないと思います」とのお話であった。この時点で先生は明らかに仕事のストレスによる身体の痛みと判断されていたのだと思う。ワタクシは確信を持てなかった。

 当日は痛みに堪えながら向かったのだが、療法を終えたら驚くほど痛みが消えていた。激痛がほとんど消えてしまったのである。これには当の本人が一番驚いた。もはや驚愕の域である。
先生曰く「ストレスが身体に出たのだと思いますよ」。

 貼り薬、痛み止めや筋弛緩剤を服用しても好ましい結果が出なかったのに、セッションを受けたらほとんど痛みは消失した。ここに現代医学の限界を感じた。薬物だけで解決するには無理があることを。
そして身体の痛みはその部位に(臨床生理学的)問題が生じているとは限らない。ストレスが何らかの身体的症状を引き起こす事を体感したのであった。これまで以上に。

 今回の一件でこの時の経験が真っ先に思い浮かんだ。

 あれ、同じ事を以前も書いたような気もする。それともデジャブであろうか?。
どちらにしても、早くこの痛みが解消することを望むのみである。
by donkeys-ear | 2010-09-17 02:03 | 心のヤミ